日本人女性の12.9%が抱えているという片頭痛。病名自体はほとんどの人が知っているものの、つらいのは「たかが頭痛だから」と本人も周囲もそれを深刻な病気だと捉えていないところ。その実態を知り、周囲への理解を求めることが大切だと訴える、日本イーライリリー社が先日、片頭痛についてのセミナーを開催した。知られざる片頭痛の実情をリポートする。
頭が痛い女性
※写真はイメージです(写真=iStock.com/kokouu)

頭痛の種類は大きく分けると3つ。自分の頭痛タイプを知る

頭痛には風邪をはじめとした他の病気の症状として現れる頭痛と、頭痛そのものが病気である慢性頭痛があり、この慢性頭痛にも大きく3つに分類されている。

1 片頭痛

月に数回、頭の片側の血管が脈を打つようにズキンズキンと痛む。
動くのがつらく、吐き気や嘔吐を伴ったり、光や音で痛みを感じることもある。

2 緊張型頭痛

ほぼ毎日、筋肉が収縮するような、締め付けられるような痛みを感じる。
肩や首が凝り、ふわふわとした目眩を感じるが、運動など体を動かすと痛みが紛れる。

3 群発頭痛

目の奥を殴られたような強い痛みが走る。年数回だが、1カ月続くことも。
アルコールで誘発され、目の充血や涙を伴う。じっとしていることもできない。

4万人を対象にした全国調査によると、22.3%の人が緊張型頭痛を、8.4%の人が片頭痛をもっており、これは日本の人口に換算すると約840万人もの人が片頭痛を抱えているということになる。

全国調査による一次性頭痛の有病率