人間が点数化されるLINEスコア
そして2019年6月、LINEは信用スコアを利用した新サービス「LINEスコア」をリリースした。
信用スコアとは、データをもとに個人の「信用」を点数で可視化するものだ。同サービスはLINE Payと連動したものであり、LINE Payの利用をしていない状態では、後述の加点要素が減る。
LINEスコアの利用方法は簡単だ。いくつかのアンケートに答えれば、AI(人工知能)がスコアを算出して、すぐに点数が表示される。最低点は100点、最高点は1000点となっている。
では、LINEスコアを導入すると何ができるのだろうか?
スコアが高いと、LINE Payでの支払時にポイント還元率が高くなり、626~725点の間だと1%還元、スコアが726点から満点の間だと2%還元と優遇される。
また、LINEの少額ローンサービス「LINEポケットマネー」ではスコアに応じて限度額や金利が変化する。スコアが高いほど限度額が上がり利率が下がる一方、300点未満では申し込みすらできない。
さらにLINEスコア所有者向けに、各種サービスのクーポンなどが配布されているが、これはスコアに応じたサービスではなく、LINEスコアの利用者を増やすためのキャンペーンだ。とはいえ注目のビジネス「サブスクリプション」とLINEスコアをかけ合わせたサービスが今後出る可能性はあるといえよう。
LINEスコアの点数計算を暴露!
LINEスコアは、15の質問に答えれば即時算出される。「年齢(生年月日)」「性別」「配偶者の有無」「子どもの人数」「(一戸建て・マンションなどの)住居タイプ」「(持ち家・賃貸などの)住居の所有状況」「入居年月」「同居家族数」「(会社員・公務員などの)勤務形態」「(営業・販売などの)職種」「(製造・金融などの)業種」「会社規模」「前年度の年収」「保険の種類」だ。アンケートに答えるだけであり、証明に書類やマイナンバー等の各種番号を提出・入力する必要はない。
では、どのようにスコアを算出するのだろうか。プレジデント編集部では300を超えるLINEアカウントを用意し、実際の点数を測定。スコアの算出傾向を分析した。
編集部が基準点として用意したサンプルAの情報は、「20歳」「未婚・子なし」「賃貸アパート住まい」「会社員」「飲食業界」「接客業」「入社したて」「保険未加入」「昨年の年収は100万円」。この状態でスコアは116点となった。最低点に近い。