腹筋・背筋トレーニング、カイロなどを活用して温めよう

【タイプ別・腰を鍛える方法】

この時期は、寒さが厳しくなるため、カラダの中心、特にお腹を温めようと、腰を丸める姿勢が自然と多くなります。お腹や腰周りには、栄養を消化吸収するための腸や、生殖器としての子宮・卵巣、さらには腎臓・膀胱など人間にとって大切な臓器が存在しています。そのため、お腹や腰周りを意識して温め、鍛えることが大切です。

一生懸命頑張りすぎている頑張り屋さんタイプの人は、寒さやストレスでお腹や腰周りが硬くなっているため、ストレッチなどで、筋肉を緩めることが大切です。また、腰やお腹にカイロやお灸をして温めることも効果的。特に丹田たんでんと呼ばれる下腹部や骨盤周りをカイロや腹巻などで温めることいいでしょう。

このタイプの人は特に腰周りの筋肉である腰方形筋や腹筋が緊張しているかもしれません。腰方形筋のストレッチは、椅子などに座り、伸ばしたいほうの手を耳につくまで真っすぐ上げ、反対側にイタ気持ちよい程度に腰が浮かないように注意しながら、わき腹を伸ばします。また、うつ伏せで寝た状態から、イタ気持ちよい程度に背中を反らして腹筋を伸ばしましょう。なお、これらのストレッチは息を吐きながら5~10秒程度ゆっくりと、イタ気持ちいい程度に伸ばし、1日10回程度行います(図表2)。仕事や運動の終わり、お風呂上りに行うと効果的です。

【腰方形筋ストレッチ】①イスに座り、片方の腕を耳につくように真っ直ぐ上げる。②上げた腕をそのまま反対方向に倒し、5~10秒キープ。左右交互に行う。
【腹筋のストレッチ】①床にうつ伏になり、②上体を起こして後ろに反らし、5~10秒キープ。10回ほど行う。

生活リズムの乱れによっておこる生活習慣タイプの人は、食生活を見直す必要があります。カラダを温める食べ物や消化吸収が良い食べ物を摂取しましょう。冬に旬を迎える季節の食べ物や根菜類はカラダを温めてくれる食材ですので、積極的に摂るようにしましょう。ダイコン、キクイモ、カブ、レンコンなどが効果的です。根菜は土の下で育つ野菜ですが、気温が下がる秋から冬にかけて旬を迎えるものはその成長が遅くなり、じっくり時間をかけて育ちます。そのため、大地のミネラルをたっぷり蓄え、おいしさだけでなく栄養価も高くなるのです。ちなみに、ミネラルには、体内のタンパク質を熱に変えてカラダを温めるという働きがあります。また、土の上で育つ瑞々しい葉野菜と違い、根菜には水分が少ないことも、カラダを温める働きにつながっています。