これはおそらく、運動靴と同じ感覚で紳士靴のサイズを選んでいることが原因ではないかと、アシックスウォーキング統括部では推測している。

同部マネジャーの木村康弘氏によると、「靴のサイズはJIS規格に基づき決められますが、運動靴と紳士靴では基準が異なります。

運動靴は『捨て寸』と呼ばれるつま先の余裕分が含まれない実寸サイズ設計に対し、紳士靴のサイズは足が前スベリしてもつま先に当たらないように余裕がある設計なのです。

そのため、例えば運動靴で27センチメートルがちょうどいい人の場合、紳士靴は25.5~26センチメートルでよいということになります。さらに、足にぴったりしすぎると小さく感じ、ゆとりがあるほうが楽に感じることからも、大きめを選ばれる傾向にあるようです。

しかし靴内に余計なゆとりがあるということは、足と靴に隙間ができ、足には靴が脱げないよう余計な力が入り、それが腰や膝に負担をかける原因にもなりかねません」と語る。

さらに、「歩く動作には、接地と安定、そして蹴り出しの3つがあります。これらの動作をスムーズにできる機能を持つ靴を選ぶことで、腰や膝に偏った負荷をかけることなく歩行できます」と木村氏。

足の形は50歳を境に変化する

足の裏には体を支える3つの支点がある。かかと、母趾球(親指の付け根)、小趾球(小指の付け根)、これら3つの支点を結んだ3辺のアーチを指す。3つのアーチが、接地時のクッションや蹴り出しのバネの役割を担うのだが、アーチは加齢により潰れやすくなる。

これまで履きなれた靴が合わなくなったと感じたら、アーチが変形した可能性も考えられる。

靴は人に履かれることで日々消耗するため、毎日同じ靴ばかりを履き続けると、寿命は短くなる。

できれば1日おきに違う靴を履くほうがいいようだ。お気に入りの靴を2~3足履きまわす習慣をつけておくと、靴が長持ちするのはもちろんのこと、いずれかが廃番になり買い替えや修理ができなくなったときにも困らない。