流れに身を任せて得た天職との縁
学生時代に夢見たのは「ウエディングプランナー」になることだった。飲食業のバイトで結婚式の二次会の接客をしたことがきっかけで、興味を惹かれたという。ブライダル業界では花形の職種、憧れる女子も多かった。
それが「なぜ広告業界へ?」と意外に思うが、亀井さんはちょっと照れながら当時を振り返る。学生たちの間でも、インターネット事業を牽引するサイバーエージェントは人気を集め、20代半ばで起業した藤田晋社長の本がヒットしていた。サークルのメンバーもこぞって就活するなか、「流れに身を任せるように気軽な気持ちで受けたんですが(笑)」。肌で感じた熱い社風に惹かれ、自分の目指すような仕事ができるのではと希望が湧いた。
「もともと接客が好きで、お客さまに喜んでいただけることがすごく嬉しかったんです。飲食で提供するのは料理やサービスであり、この仕事では広告をプランニングして提供するという形になるけれど、ツールが何であってもお客さまに喜んでいただきたいという根本は変わらない。それは学生時代から変わらず大事にしてきたことで、今も私にとっていちばんのモチベーションになっています」