勉強時、脳のパフォーマンスを上げるためには、食べるものにもこだわりたい。今すぐ実践できる食事法をプロが伝授する。

最初に野菜、炭水化物は最後に食べる

最近では「糖質制限」という言葉をよく耳にします。しかし私は「糖質チョイス」として、糖の質や摂り方、至適量などを提案しています。糖を制限しすぎると筋肉が減少し、基礎代謝量が落ちてしまいます。

PIXTA=写真

糖は、なんといっても脳に必要なエネルギー源。脳のパフォーマンスを上げるには血糖値コントロールがカギとなってきます。

通常、人は食事をすると血糖値が上昇し、すい臓からのインスリンが分泌されて、高血糖にならないようにコントロールされます。健康であれば、血糖値は食後約1時間をピークに、5~6時間ほどで空腹時の値に戻ります。

食後の眠気を起こさず、集中力を持続させるために、避けたいのが血糖値の乱高下です。血糖値は急激に上がると、その後、急激に下がりますが、下がりすぎると眠い、だるい、うつっぽいなどの低血糖症状に陥ってしまいます。

このような血糖値の乱高下を「血糖値スパイク」と呼びます。個々の脳力を発揮するためにも、急激に血糖値を上げる糖質は避けましょう。

このとき参考にしたいのが食品の「GI値」です。これは白砂糖を100~110として、血糖値の上昇度合いを表したもの。70以上の高GI値の食品を空腹時に食べると、血糖値スパイクが起きてしまいます。

例えば、うどんのGI値は85で、蕎麦は54。血糖値をコントロールするうえでは、ランチはうどんより蕎麦がベターです。

次に意識するのは食事の順番。低GI値の食材から食べることを心掛け、野菜(葉物)またはタンパク質、そして最後に炭水化物を食べましょう。

例えば焼肉屋では、サラダやナムルなどを食べてから、お肉。その際、砂糖が多いタレよりも、塩やレモン、わさび醤油で。シメは冷麺がおすすめです。

なぜなら冷たくなった炭水化物は、でんぷんの一部がレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)に変わり、急激な血糖の上昇を抑えてくれるからです。食物繊維と同じく腸内環境も整えるため、「冷えて得する栄養素」とも言われています。

糖をエネルギーに変えるにはビタミンB1が不可欠です。エネルギーに変えられなかった糖は乳酸となり、疲労が蓄積されていきます。

B1は記憶や神経伝達に関係しています。試験前の勉強や一夜漬けなどで頭を使うと、尿中のB1排泄も多くなります。集中力の低下、注意散漫や忘れっぽくなったりしたら、B1不足の症状かもしれません。

それを補うのにうってつけの食材が豚肉です。勝負時の願掛けに、トンカツを食べるのも理にかなっています。豚肉と玉ねぎのガーリック炒めはおすすめです。

豚肉にプラスしたいのはニンニクやねぎ、玉ねぎやニラなど。これらに含まれるアリシンがB1の吸収を助けるためです。