最高裁判断をお墨付きにすることは視聴者への裏切り

受信料を合憲とした2017年12月6日の最高裁判決について、新聞各紙は一斉に社説に取り上げ、「公共放送はどうあるべきか」を論じた。

同年12月7日付の朝日新聞の社説は「公共放送の使命を常に」との見出しを付けてこう主張した。

「判断の根底にあるのは、公共放送の重要性に対する認識だ」
「メディアを取りまく環境が激変し、受信料制度に向けられる視線は厳しい。それでも多くの人が支払いに応じているのは、民間放送とは違った立場で、市民の知る権利にこたえ、民主主義の成熟と発展に貢献する放送に期待するからだ」
「思いが裏切られたと人々が考えたとき、制度を支える基盤は崩れる。関係者はその認識を胸に刻まなければならない」

最高裁判断をお墨付きにすることは、視聴者に対する裏切り行為につながる。NHKにはその点をしっかりと自覚してほしい。

肥大化を避け、受信料の値下げを検討すべき

読売新聞の社説(12月7日付)も、「NHKの在り方を考えたい」との見出しで論じ、こう主張している。

「判決は『NHKがテレビ設置者の理解が得られるよう努め、これに応じて受信契約が結ばれることが望ましい』とも指摘した」
「これをNHKは重く受け止めるべきだ。災害情報など、公共の福祉に資する報道や番組をより充実させることが欠かせない」

読売社説は「(NHKが)事業を野放図に広げれば、民業圧迫につながる。事業拡大に突き進むのではなく、受信料の値下げを検討するのが先決だろう」とも主張する。

前述したように受信料の収入は増えている。多額の受信料が次々と事業に注ぎ込まれると、組織が肥大化する。それにブレーキをかけて逆に経営の効率化に取り組むとともに受信料の値下げを検討すべきである。