プライベートな話はウエルカム

原田:なるほど。理不尽でなければ怒られてもいいけど、同時にきちんとした解決策も提示してほしいわけだね。昔だったら、「見て学べないやつが悪い」で済んだけれど、今は上司に高いプレゼンテーション能力が求められる時代になっている。やっぱり、高倉健型の無口な上司じゃダメなのかなあ?

Gくん:良好な関係は絶対に築けないと思います。どう接していいか分からなくなっちゃう。

原田:先程はグチの話が出たけど、上司とプライベートな話をするのはどう?

Gくん:大歓迎です。仕事に関係ない話だとしても、聞いたら興味が湧くかもしれませんし。

Aさん:私も、無口な人よりも、積極的にコミュニケーションを取ってもらえるほうが嬉しい。どちらかというと受け身なので、話しかけてほしいです。

原田:おじさんやおばさんに興味のない話を延々とされてもいいの? 私の仕事に関係ないって思わない? 僕の同期は毎日上司に食事に誘われ、その席でずっと娘の自慢話をされて本当に嫌がっていたけどな。

Aさん:それはないですね。例えば、自分の娘の話をずーっとされたとしても、もし自分の親が職場で自分の話をしてくれていたら……と思うと嬉しいので。

原田:じゃあ、上司から「恋人はいるの?」とか、プライベートなことを聞かれるのはどう?

Dくん:僕は気にしないです。逆にコミュニケーションが取れないほうがイヤですね。

原田:恐らく先程のグチによる「人間味」という話と同じだと思うんだけど、今時の上司には「ほど良い人間味」を意図的に使うスキルが求められているんだね。

プライベートより会社の飲み会を優先することはない

原田:会社の飲み会についてはどうだろう。いろいろな意識調査を見ると、やっぱり、会社の飲みには行きたくないって若者が、年々増えてきているようなんだけど。自分のプライベートな予定と、会社の飲み会を天秤にかけて、会社の飲み会を選んでもいいという人はどのぐらいいる?

一同:それは無いですね。

Aさん:月1ぐらいの頻度で、予定のない日という条件なら、飲みに行ってもいいです。

原田:まるで上司が若手社員に飲みに連れて行って頂いているような言い方だね(笑)。じゃあ、低い頻度で、自分の予定のない日に会社の飲み会が設定されたとして、どんな会社の飲み会が理想かな?

Gくん:楽しい飲み会! 普段から上司と仲が良ければ飲みに行きたいです。普段、業務上必要な話しかしてなくて、怒られてばっかりで……という人との飲み会には絶対に行きたくないので、断ります。

原田:そこで打ち解けるって可能性もあるとは思うんだけど、もう怒る人自体、シャットアウトしちゃうんだね。

Aさん:上座や下座などの席の位置を気にするとか、お酌をしなくちゃいけないとか、マナーに縛られる飲み会は絶対に行きたくありません。自分が食べるものは自分で取り分けてほしい。逆に、無礼講を強いてくる上司の飲み会も遠慮したいです。「俺は無礼講でいいから」っていきなり距離を縮められても戸惑います。

原田:「たまに」「適度な距離を保って」飲みましょうってことなんだろうね。昔は部下が上司に気を遣っていたけど、これからは完全に上司が部下に気を遣わないといけない時代に突入するかもしれない。