大手不動産会社の役員は、これまでどんなところに住んできて、将来どうするつもりなのか。業界のトップランナー3人に聞いた。第2回は大和ハウス工業の能村盛隆・執行役員人事部長――。(全3回)
※本稿は、「プレジデント」(2018年12月3日号)の掲載記事を再編集したものです。
53歳で購入を決意した終の棲家
DATA●兵庫県神戸市●2階建て
DATA●兵庫県神戸市●2階建て
お酒の席で、住み替えを決めた2年前の夏
神戸に家を建てたのは、2016年の夏にわが社の神戸支社長とお酒を飲んだのがきっかけでした。
ふとした話の流れで、「自分もいつかは家を建てたいですね」と呟いたところ、さっそく翌日、支社長自ら土地と建物のプランを持ってきてくれたのです。お酒の勢いの一言でしたが、あの夜がなければ、53歳でこの家を建てることはなかったと思います。
私のこれまでの家の遍歴をお話ししますと、山口県にある一軒家の実家で育ち、就職してすぐは、会社の寮で3年間を過ごしました。結婚してからは西宮にある2DKの賃貸マンションに住み、子どもができて、神戸にできた七十数平米の3LDKの分譲中古マンションを買いました。ところが、その翌年に阪神・淡路大震災が起き、購入時の半額ほどに値崩れしたため、売るに売れず、結局16年までの22年間も、そこに家族4人で住み続けました。
最近、息子が独立して、娘も19年に大学を卒業するところだったので、「終の棲家」を手に入れるには、ちょうどよいタイミングだったのです。