仕事をサボっている人は、実はプライベートが充実していて、全体的な幸せ度は高いかもしれない。社内で昇進しなくても、ご本人は満足かもしれない。

しかも、プライベートの充実が、思わぬ形で新しいビジネスや生活の展開につながるかもしれない。会社での仕事だけに邁進することが必ずしも「最適解」ではない点に、人生の面白さがある。

私たちが人生で直面している問題は、テストの答案を効率よく解答することではなく、むしろ、生活の中の無限の可能性の中で、資源の配分を工夫することである。

そこに、自分の人格が出てくる。たとえば、リスクを取るのが得意かどうか。他人と共同作業をするのが好きか。趣味と仕事のバランスをどうするか。そのような数多くの人生の「経営課題」に、私たちは日々直面している。

鍵になるのは、自分の能力を部屋に閉じ込められての「テスト」の解答ではなく、周囲に開かれた「ネットワーク」の中で捉えること。

「単独脳」ではなく、「ネットワーク脳」としての働きが、仕事や生活においては成功や幸せの鍵になるのである。

学校の成績と仕事の成果が必ずしも関係しないのは、実社会は単独脳ではなくネットワーク脳が活躍する場所だからなのだ。

あなたの周りには、ネットワーク脳がすぐれた方はいないだろうか? もしいたら、じっくり観察して、参考にしたほうがよい。

ネットワーク脳は、転職や定年退職など、仕事環境の変化にも強い。ネットワークを活かして、うまくソフトランディングできるからだ。

(撮影=横溝浩孝 写真=PIXTA)
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