「どれくらい重い症状なら障害年金がもらえるのでしょうか?」
AさんもBさんも脳梗塞で意識を失ってしまい病院に運ばれたとします。二人とも手術で奇跡的に助かり、その後、意識が戻りました。
Aさんは手足に多少のしびれが残りましたが、リハビリをすることによって仕事に復帰できるくらいにまで回復しました。一方、Bさんは半身まひの状態になってしまいました。以前のように仕事をすることも日常生活を送ることも困難になってしまいました。
AさんもBさんも脳梗塞が原因で体にしびれやまひが残り、いわゆる肢体障害になりましたが、Aさんは障害年金を受けられるような状態になっている可能性は低く、Bさんは障害年金を受けられるような状態になっている可能性が高いと思われます。
同じように考えていただくと、例えばうつ病と診断された方でもうつの程度が軽い方と重い方がいらっしゃいます。うつ病と診断されたからといって、必ずしも障害年金がもらえるというわけではないのです。
「じゃあ、どのくらいの症状であれば長男は障害年金がもらえる可能性が出てくるのですか?」
こちらもよくあるご質問です。そこで私は次のようなアドバイスをしました。
障害年金が認められくても担当の医師を責めない
例えば、子供を診ている医師に聞いてみるという方法があります。医師には次のように聞いてみるとよいでしょう。
「障害年金の請求をしようと思います。症状は障害年金がもらえるくらい重いのでしょうか?」
すると医師は「そうですね。障害年金を請求してみてはどうですか?」や「ちょっと症状が軽いと思われるので、もう少し様子をみましょう」といった返答をすることが多いです。
明確な答えがもらえることは少ないですが、何かしらの返事はもらえると思います。ただし、ひとつだけご注意いただきたいことがあります。
それは障害年金が認められなかったとしても担当の医師を責めない、ということです。
担当の医師の助言により障害年金を請求してみたけれども認められなかった、というケースはよくあります。結局は、請求してみなければ年金がもらえるかどうかはわからない、ということなのです。担当の医師の助言があったからといっても100%ではない、ということは覚えておいてください。
「わかりました。今度担当のお医者さんに聞いてみます」
母親はそう言いました。