確かに、どんなものでも証拠になる。しかし、その能力と価値は別物で、IT化によって証拠の価値も変化しつつあるのだ。
証拠として価値が高いのは直筆
「民事裁判にメールやラインを証拠に出すケースが増えています。第三者とのやりとりが時系列でわかり、作成日や送信時刻が特定できて証拠に使いやすい。パワハラの場合、上司とのやりとりのメールを証拠として持ってくる依頼者が多く、立証もしやすいです」
こう話すのは労働問題に詳しい伊東良徳弁護士で、「民事訴訟法上、証拠能力についての規定は何もなく、基本的にどんなものでも証拠になりえます。相手との面談や電話の無断録音、無断録画も証拠として排除されることはまずありません」と説明する。とはいえ、その証拠の能力と価値は別物で、「裁判所が証拠として認めるかどうかが証拠能力で、どれだけ自分に有利に働くかが証拠価値です」と伊東弁護士はいう。
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