親も子も、フェスを楽しめるようにするにはどうすればいいのか。フジロックでは参加者の不安を減らすために、特設ページで「子供をフジロックへ連れて行くのは○か×か」という記事を連載している。たとえば「ステージのどこでライブをみればいいか」という具体的なシチュエーションについては、子供の難聴に詳しい耳鼻科専門医の西嶋隆氏に聞いている。
「私自身、フジロックに子供を連れて参加する際の不安を拭うために欲しかった情報は専門家による『根拠』でした。そういった信頼性のある情報でないと、耳を傾けない、安心できない人は多いと思うんです」(早乙女氏)
フェスは準備の段階から始まっている
フジロックは今年で22年目を迎える。当初から掲げていた「親子三世代」での参加者も出てきている。石飛氏は「世間的にはマイノリティ(少数派)の皆さんが子連れで来られるように応援したい」と話す。
「フジロックの参加者は、子供がいる・いないにかかわらず、世間的にはマイノリティだと思うんです。人口で考えると、フジロックには行ったことがないという人が大半。お客さんは、『学校のクラスには、自分の嗜好と同じ音楽を聴いている人はいなかった』という人たちばかり。でも、会場には、『自分と同じ音楽を好きな人がこんなにたくさんいるなんて!』とビックリしている声を聞いてきました。」(石飛氏)
今年の夏も、フェスには多くの親子が参加するだろう。フェスを思いっきり楽しむには、しっかりした準備が必要だ。そこからフェスは始まっているといってもいい。事前に準備さえ整えておけば、かけがえのない夏の思い出になるはずだ。
藤谷千明(ふじたに・ちあき)
ライター
1981年、山口県生まれ。ヴィジュアル系やギャルなど、国内のポップ・カルチャーに造詣が深い。主な執筆媒体は「サイゾー」「ウレぴあ総研」「リアルサウンド」など。
ライター
1981年、山口県生まれ。ヴィジュアル系やギャルなど、国内のポップ・カルチャーに造詣が深い。主な執筆媒体は「サイゾー」「ウレぴあ総研」「リアルサウンド」など。
(写真=(C)宇宙大使☆スター、SMASH)