自宅勤務を増やして、育児と仕事を両立
自由な働き方は、子育て中の人にも大きな安心感を与えてくれる。セールスエンジニアの佐々木千枝さんは、子どもが小学校に入学する際、いわゆる「小1の壁」に悩んだ。
「小学生以上を預かる学童保育は、保育園より閉園時間が早いんです。子どもは私より先に帰宅することになりますが、1人でいる時間はできるだけ減らしてあげたかった」
このとき力になったのが、自宅勤務に寛容な職場環境だった。彼女の業務の3割は客先での企画提案、7割は会社でのデスクワーク。この7割の予定を自ら調整することで、自宅勤務の割合を増やせたという。今は、資料作成や電話会議だけの日は自宅で仕事をしている。
「自宅勤務にする日は、当日の朝に上司にそう伝えるだけ。他の社員も同じようにしているので、遠慮しなくて済むのもありがたいですね」
しかし、自宅勤務を増やした結果、仕事の質が落ちてしまっては周囲に迷惑がかかる。これを防いでいるのは、「どこで仕事をしようと顧客にはベストなものを提供する」という彼女の情熱だ。仕事の優先順位をつける、内容や締め切りを可視化する、それを他者と共有する――この3点さえ心がければ、誰でも同じ働き方ができるはずと語る。
「今は家族との会話も増え、仕事と家庭を両立できている安心感、納得感があります。会社には、こんなに自由に働かせてくれてありがとうと言いたいです(笑)」