子供を「上流ロード」に乗せるには、なにが有効なのか。「プレジデント」(2017年2月13日号)では、子育てをめぐる13のテーマについて識者にアドバイスを求めました。第6回のテーマは「不登校」です――。

「学校に行け」ではなく「休んでいいよ」と言ってあげる

今どき不登校は珍しくないし、不登校そのものが将来の進路にマイナスをもたらすこともありません。むしろ不登校の子どもに突出した才能を持つ子が多いことがわかっているのです。

世界の偉人といわれる人の多くも、不登校の時代を経験しています。たとえばエジソンは学校生活に馴染めず、小学校に通っていません。アインシュタインやチャーチル、坂本龍馬も同様だったといわれています。また松下電器産業(現パナソニック)創業者の松下幸之助は小学校4年で中退しています。これらの事例からも不登校になった子には、特別な才能がある確率が高いのです。もしその才能を見つけたら、存分に発揮できる道を用意してあげてください。才能を発揮できるか埋もれさせてしまうか、それは親や周りの対応いかんです。将来、世界を変えるほどの大人物や、社会を輝かせる有望な人材を、落伍者扱いするのはやめましょう。

では不登校になった子にはどう接すればいいか。子どもにとって不登校は、何らかの意思表示ですから、まずは子どもの話を聞いてあげましょう。しかし話を聞いてもわからないことが多々あります。不登校の理由として近年で最も増えているのは「わからない」です。本人もわからない以上、親がいくら聞いてもわからない。ただそれまでの生活に何らかの原因でストレスを抱えていることは確かなので「休んでいいよ」と言ってあげる。その一言が、結果的に不登校の期間を短くすることにつながることが多いのです。