“I expect you to come at 4 pm.”は「4時に必ず来い」の意味

ネーティブスピーカーとの商談や会議で、正しく英語を話していたつもりでも、相手が急に怪訝な表情をしたり、不機嫌になったりしたことはないでしょうか? もしかすると、覚えた単語を組み合わせただけでは、ネーティブにあなたの意図することがきちんと伝わっていないのかもしれません。これから、英会話をマスターしたつもりの日本人が犯すNG事例を紹介します。

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実際にあった事例では、ある会議で日本のビジネスパーソンが、米国人に“How do you think?”と尋ねたところ、その米国人は怒りだしてしまいました。日本人は、「あなたはどう思いますか?」と伝えたかったのでしょう。しかし、その表現は「どのように考えるのか」ではなく、「(どうしてそう考えるの)自分で考えればわかるでしょ?」と、相手を軽蔑するニュアンスになってしまうのです。“What do you think?”などと問いかけていれば、トラブルは起こらなかったはずです。

また、16時に来社予定のネーティブに「お待ちしています」と伝えようとした場合、“I expect you to come at 4 pm.”と言ってしまうのもありがちなミス。「16時に本当に来るんだろうね?」=「必ず来い」といった不信感を含んだ、高圧的な表現になってしまうからです。それに対して、“I'll be expecting you at 4 pm.”といった表現なら、問題はありません。

会話を弾ませる万能ワード「Oh」

電話応対で「どちらさまですか?」と尋ねる場合、“Who are you?”と聞いてしまうと、相手の怒りを買うでしょう。なぜなら、これは「お前は誰だ」といった意味になり、実際は警察官が不審者を尋問したりするときにしか使わない表現だからです。正しくは“May I ask who's calling?”と言うべきでしょう。

英語の適切な表現方法を覚えるのに、残念ながら早道はありません。英会話の場数をこなし、どんなシチュエーションに、どんなフレーズが適しているのかを、ケースバイケースで身につけるしかないのです。とはいえ、「正しい表現をする自信がないから、英語を話すのが怖い」と、黙ってしまっては元も子もありません。

そこで、会話を弾ませる万能ワードを、1つご紹介します。文頭につける感嘆詞「Oh」です。例えば、単なる“That's great.”では、状況によっては嫌みと取られる場合もありますが、“Oh! That's great.”なら、感情がこもった褒め言葉と受け取ってもらえます。また、道を尋ねられて、“I don't know.”とそっけなく答えるよりも、“Oh! I don't know.”と答えたほうが、「申し訳なさ」が表れている感じがします。さまざまなシーンで役立つ「Oh」を活用してみてください。

英会話で肝心なのは、身振り手振りを交えて、表情豊かに話すこと。そうすれば、英語の使い方が多少間違っていても、真意は伝わることが多いのです。ネーティブも、あなたが懸命に話そうとしていれば、熱心に理解しようとします。細かな言葉遣いは気にせず、ぜひ積極的にスピーキングにトライしましょう。