──最後に、金融企業勤務のDさんの家計簿です。小学2年生の子どもに、4つの習い事をさせています。

【野田】子どもへの出費って、めちゃくちゃ指摘しづらいところなんですよ。将来の投資って言われちゃうと、やめろとは言えない。

【加藤】「もしかして才能があるかも」って、親は真剣なんです。

【戸田】この家庭は、小2でピアノ、水泳、英会話、空手……。ハッキリ言って、そんなにたくさん習い事させるのは無駄です。

【加藤】言い切りますね(笑)。

【戸田】いやいや、ほんとに。お金に相当余裕があるならいいんですがね。まあ、お金があっても、子どものために果たしていいことなのかは疑問ですが。

【野田】毎日習い事を入れられて、遊ぶ時間がない子どももいますモンね。

【戸田】期待する気持ちはわかりますが、冷静になって考えてほしい。そもそも、子どもに複数の選択肢を与えようとするのは、日本特有のことみたいです。例えばドイツでは、幼少期に親が、「あなたは頭が良くないからスポーツをやりなさい」とか「運動神経がないからあきらめて」とはっきり言うとか。

【加藤】それはそれで、酷ですね。