「特ダネ」を出した朝日の勢いは強い
社外から批判に加え、社内でも意見が分かれているのだろう。新聞記者は本来、反骨精神が旺盛だ。強者をたたき、弱い者を助けるのを生きがいにしている。なかでも社会部の記者はその精神が強い。ここが政治部の記者と大きく違うところだ。それはどこの新聞社でも同じである。政治部と社会部の対立、社説を書く論説委員同士の対立など、あれだけの大新聞社だけにいろいろとあると思う。加計学園問題に関し、読売社説がどう変わっていくのか。おおいに興味がある。
最後にこの読売社説と同じ時期に書かれた他社の社説の見出しを挙げる。
「首相らの答弁 不信が募るばかりだ」(6日付朝日)、「事実解明進まぬ『加計』問題 首相の答弁姿勢を疑う」(6日付毎日)、「加計学園問題 説明責任は首相にある」(7日付朝日)、「加計学園問題 再調査を拒む不誠実」(7日付東京新聞)。
以上だが、5月17日朝刊の1面トップで「新学部『総理の意向』」「文科省に記録文書」との見出しを掲げ、記録文書の存在を明らかにする特ダネを出した朝日新聞の勢いは強い。