【白河】さて、中野さんは前職である新聞記者を辞して、今後はどんな活動をされる予定ですか?

【中野】大学院に行き、フリーでものも書きながら、4月からチェンジウェーブという会社に参画しています。

【白河】この連載でもとりあげたエイジョカレッジの企画設計をしている佐々木裕子さんの会社ですね。

【中野】チェンジウェーブと出会ったのは、そのエイジョカレッジの取材でした。山ほどある女性向けのセミナーの中でも、このプログラムは明らかに本気度が違うなと思いました。全行程を取材する中で、これは本当に経営陣を動かし、業界を変える可能性があると思いました。私は本を出して、多くの同世代前後の女性からは共感の声をいただいたのですが、その上司や経営者に、どう女性たちの実態を伝えていくかを考えていました。企業の人事担当者やダイバーシティ推進室の人たちと取材で話す中でも、もっと組織の意思決定を直接見られる場に入りたいという思いもありました。

そういうことを考えていた時期に、エイジョカレッジの企画と講師をしていたチェンジウェーブの佐々木裕子さんと何度かお会いする機会があり、ダイバーシティ関係の専門家的なメンバーとして参画させてもらうことにしました。

【白河】「変革屋」として定評のある佐々木さんですから、それは2人の今後のタッグが楽しみですね。期待しています。

中野 円佳(なかの・まどか)
1984年生まれ。2007年東京大学教育学部卒、日本経済新聞社入社。金融機関を中心とする大企業の財務や経営、厚生労働政策などを担当。14年、育休中に立命館大学大学院先端総合学術研究科に提出した修士論文を『「育休世代」のジレンマ』として出版。育休復帰後に働き方、女性活躍推進、ダイバーシティなどの取材を経て、15年4月より企業変革パートナーのChangeWAVEに参画。東京大学大学院に通う傍ら、ダイバーシティ推進パートナー事業で発信・研究などを手掛ける。

白河 桃子(しらかわ・とうこ)
少子化ジャーナリスト、作家、相模女子大客員教授、経産省「女性が輝く社会の在り方研究会」委員。
東京生まれ、慶応義塾大学文学部社会学専攻卒。婚活、妊活、女子など女性たちのキーワードについて発信する。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活」を提唱。婚活ブームを起こす。女性のライフプラン、ライフスタイル、キャリア、男女共同参画、女性活用、不妊治療、ワークライフバランス、ダイバーシティなどがテーマ。「妊活バイブル」共著者、齊藤英和氏(国立成育医療研究センター少子化危機突破タスクフォース第二期座長)とともに、東大、慶応、早稲田などに「仕事、結婚、出産、学生のためのライフプランニング講座」をボランティア出張授業。講演、テレビ出演多数。学生向け無料オンライン講座「産むX働くの授業」も。著書に『女子と就活 20代からの「就・妊・婚」講座』『妊活バイブル 晩婚・少子化時代に生きる女のライフプランニング』『婚活症候群』、最新刊『「産む」と「働く」の教科書』など。