テレビ番組とコラボで幅広い年齢層に普及
“飛ぶ鳥”の姿を模したアイコンでおなじみのSNS「ツイッター」。
2006年7月に米国でサービスの提供が始まったツイッターは、140文字以内の短い文をツイート(つぶやき=投稿)して仲間と共有するというシンプルさが受け、瞬く間に多くの利用者を獲得した。2008年4月には日本語版が登場し、日本国内においてもツイッター旋風を巻き起こした。
だが、登場から10年を経た今、「ツイッターの利用者が減っているのではないか」という声が聞こえてくる。ところが、「そんなことはない」とTwitter Japanの笹本裕代表取締役は否定する。
笹本氏によると、2011年3月にTwitter Japanを設立したときの国内の利用者数は670万人だったが、その後、右肩上がりで利用者数を増やしていき、2015年12月には国内で、Twitterにログインした月間アクティブユーザー数は3500万人に達したという。Twitterは世界的に苦戦が伝えられていて、世界ユーザー数は横ばいの3億1000万人。約1割が日本国内からのアクセスだった。「グローバルで見てみると、アジア地域がツイッターの成長を牽引している。その中でも日本は最も成長に貢献している」と笹本氏は胸を張る。
Twitter Japanにおいて2016年の上期は、10代~20代の利用者のツイート数とサーチ(検索)数が大きく増加し、30代以上の利用者を増やす取り組みが実を結んだ6カ月間となった。
「10代~20代の利用者は自らツイートして能動的に情報を発信するが、30代以上の利用者はあまりツイートせず、検索を行って情報を入手するなど、受動的な使い方をしている」と笹本氏は話す。主にツイッターを受動的に使う層に向け、2015年から「ニュース」機能を追加するなどしたことが功を奏したのが2016年上期だった。
また一昨年から、テレビとツイッターを組み合わせて使うことにも取り組んできた。テレビ番組でツイッターを利用してもらい、番組の中で視聴者からのツイートを紹介するなどといった企画のことだ。「この取り組みも実を結び始め、30代のもっと上の世代にもツイッターが浸透してきていると感じています」と笹本氏は話す。