大相場の初動に乗り後はジタバタしない

株式投資では、会社員を辞めてザラバ(9~15時の取引時間)の売買ができるようになった。

2012年秋からの大相場では、ホテル予約サイト「一休」、ドラッグストア「クスリのアオキ」、家具製造小売り「ニトリホールディングス」などの長期上昇を掴みながら、不動産ファンド「ケネディクス」、消費者金融「アイフル」、業務用スーパー「神戸物産」などの短期急騰にも飛び乗って、荒稼ぎ。その獰猛なトレードスタイルから、ついたあだ名が「ウルフ村田」だ。

「トレードのコツはとにかく“初動に乗る”ことです。それまで横ばった値動きだったのが、出来高を伴って頭をもたげてきたときがチャンス! とりあえず買っとけ、オーッみたいな感じで。私としては“まあ損しなきゃいいや”くらいの気持ちなんですけど、初動に乗っておくと市場の皆さんがどんどん買い上げてくれるので、圧倒的にラクなんです」

株で儲けた利益はベンチャーに投資

そうして相場で稼いだ利益は、これぞと見込んだベンチャー企業に気前よく投資している。

「全部で30社くらい、技術系の会社が多いです。2000万円とか3000万円とかをぽーんと出して、あとは必要に応じて運転資金を助けたり。ああしろこうしろと、うるさいことはいいません。私としては一発当てようとかそういうんじゃなくて、純粋に社会貢献と“優秀な人を応援したい”という気持ちです」

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心はいつもテンバガー!ウルフ村田の2015年お祭り銘柄

ハズれても相場で取り戻せるくらいの額なら気にしない。ちなみにこれまでの投資で最大の当たりは、「エコアドバンスジャパン」という触媒技術の会社だそうだ。開発製品は名だたる大手企業から引く手あまたとなり、村田氏はリターンとして製品の販売権を得た。

「その権利で、次のベンチャーが育てられる。ウチは弟や従妹が立派な家庭を持って後継ぎもちゃんといて、私がリスクとる担当なのかなって思うんです。仮に全財産を失っても、頭が回転してる限りは、今と同じことをやれば復活できる。そのくらいの感じじゃないと、人生面白くないですよ!」