タイプ別・上手な運営法

いくら父母会が必要といっても、父母会のために親が疲れ果ててしまっては意味がありません。かといって、「何もやりたくない」と役員が逃げ腰だと、ますます活動がつまらなくなります。

「みんな忙しいよね」ということを前提にして、自分たちが大切にしたい活動は力を出し合って成り立たせていくという気持ちが基本だと思います。たとえば、

【盛り上がっている父母会なら】

活動が活発な父母会は一見大変そうでも、活動が楽しいので役員にも「やります!」という人が多く、意外に負担感は少なかったりします。ただ、活動が大きくなりすぎていると、引き継いだ人はしんどいと感じることもあるでしょう。そんなとき新役員の人は旧役員とコミュニケーションをとり、「今の自分の生活では、ここまでしかできない」「誰かと分担したい」などと伝えることも必要です。

理由もなく逃げ腰になるのは無責任ですが、ちゃんと仕事の内容や目的を把握した上で、できる範囲での活動のあり方を考えるのは大切なことだと思います。

【盛り下がっている父母会なら】

役員がみんな逃げ腰だと、責任感の強い人だけに負担が集中し、その人がダウンすると活動が続かなくなります。父母会をなくしてしまう保育園もありますが、私は大きな喪失だと思います。

そんなときは、「本当に大切な活動は何か」をもう一度話し合い、みんなができる範囲で継続する方法を考えてはどうでしょう。大きなお祭りはやめてクラスの懇親会を中心に続けている父母会もあります。

現在、低迷している父母会の役員なのだけれど「もっと何かやりたい!」と思っている人もいるでしょう。みんなで楽しめる新しいイベントを企画するのも面白いはず。賛成してくれそうな保護者と話をして有志チームで提案するのもいいと思います。そんな場合も、父母会長など中心となっているメンバーから共感してもらえるように進めることは大切です。

【これって必要なの? と思うとき】

PTAや父母会の活動の中には単なる「慣例」になってしまい、やっている人たちが必要性を実感できなくなっている活動もあります。そんなときは、「これってこのままでいいのかな」「なんのための活動だっけ?」と疑問を出し、みんなで考えてみたほうがいいと思います。いろいろな考え方に出会うのを楽しむくらいの柔軟性をもって提案すれば、対立して関係が悪くなるようなことも少ないはず。活動を変えるための時間が足りなければ、翌年の課題として残して、時間をかけて検討してもいいと思います。