※本稿は、堀田秀吾『世界の科学が証明したひらめきにいいこと101』(フィレスト出版)の一部を再編集したものです。
バラバラの思い付きは付箋で地図になる
分類する前に全部書き出す
会議や1人での企画作業で、アイデアはたくさん浮かぶのに、それらが頭の中で散らかったまま形にならない。そんなときに役立つのが、文化人類学者の川喜田二郎が考案したKJ法と呼ばれる発想整理法です。文化人類学の現地調査で集めた膨大な観察メモをどうまとめるかという悩みから生まれた手法だそうです。
やり方はとても簡単です。
まず、頭に浮かんだことを1つにつき1枚、付箋やカードに短く書き出します。1枚に1つだけというのがコツです。
次に、書いたものを机いっぱいに広げ、なんとなく近いと感じるもの同士を近づけて、小さな山をつくっていきます。
このとき大事なのは、「営業」「企画」といった大きな箱をあらかじめ用意しないこと。先に分類の枠を決めると、せっかくの思いつきがその枠に押し込められ、新しいつながりが見えなくなるからです。
付箋が勝手に語り始める
下から積み上げるように小さな山ができたら、それぞれに見出しをつけ、今度はその山同士の関係を眺めます。似た山を寄せ、対立する山は離し、矢印で結んでいきます。
すると、最初はてんでばらばらだった断片が、いつのまにか1枚の地図のように全体像を描き出します。川喜田はこの流れを「紙きれの語りかける声を聞きながら、自然にまとまっていく作業だ」と表現しています。
人の頭は、一度にたくさんのものを同時に並べて見比べるのが苦手です。だからこそ、思いつきをいったん外に出して目の前に並べると、頭の作業机が片づき、隠れていた関係が見えてきます。
アイデアが多すぎて動けないときは、無理にまとめようとせず、まず1枚ずつ書き出して机に並べてみましょう。ホワイトボードや壁に貼り付けて仕分けるのもいいと思います。答えは、頭の中ではなく、並べた付箋から現れてきます。

