AIも半導体も膨大な電力を要する

私たちの安心・安全な生活を維持するため、異常気象といわれる現象を過小評価することは適切ではない。一人ひとりが自分のこととして異常気象問題を真剣に考え、水害や土砂災害などの災害リスクを抑制する方策を考えるべきだ。

一つの具体策は、化石燃料への依存を減らすことだろう。自動車の電動化に目が向かいがちだが、最も重要と考えられるのは発電源の多様化といわれている。

AI(人工知能)の時代が本格化したことで、当面、世界全体で電力需要は右肩上がりで推移する。AIの開発にとどまらず、半導体、データ保存、スマホの高性能化など必要とされる電力量は増加する。天然ガスや石炭に頼った発電を続けると、地球の温暖化は加速し異常気象は一段と深刻化することが懸念される。

その対策として、発電源の多様化は急務だ。洋上や陸上の風力発電、ペロブスカイト太陽電池の実用化の加速など、再生可能エネルギーの利用増加はわが国にとっても急務である。

雨
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「次の豪雨」に社会インフラは保つか

今年6月から、欧州中央銀行(ECB)は資金供給の担保として受け入れる社債の評価に「気候ファクター」の導入を開始した。脱炭素への移行リスクが高い企業の社債ほど、担保価値が割り引かれる。ECBは企業に温室効果ガスの排出を削減し、気候変動問題の解決に取り組むようインセンティブを与えようとしている。

千葉豪雨などで明らかになったように、現在の社会インフラは短時間の大量降雨に対応できていない。下水道や水路が雨水を排水しきれずに発生する内水氾濫から身を守るためには、建物の電気設備の浸水対策を徹底することが必要だ。

地方自治体としても取り組むべき点は多い。豪雨時に下水道管内の水位をリアルタイムで公開したり、アンダーパスの早期通行止めシステムを整備したりすることが挙げられる。ソフト面の対策を拡充することは、市民の安全を守ることにつながるだろう。

一方、私たちにもできることはある。今のうちから、災害時に備えて、迅速に避難する準備や避難場所の確認などの対応策をしっかり頭に入れておくことも大切だ。命を守るために必要と理解すべきだ。

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