逮捕されてから慌てて懲戒解雇にした
今回の東大院医学部教授の逮捕劇にしても、昨年の3月にソープランド接待の証拠写真を週刊誌に掲載されながら、東大からのおとがめは事実上なかった。逮捕されてから慌てて懲戒解雇にしたというのが実情だ。
実は、東大は国が設置した10兆円規模の大学ファンド(基金)で財政支援する制度である国際卓越研究大学(※)にまだ選ばれておらず審査待ちだった。
※第1号として東北大学(2024年)が選定され、2026年1月には東京科学大学も正式に認定された。
昨年、やはり医学部の准教授が逮捕されたこともあって、それを選考する有識者会議は、昨年12月、東大について「ガバナンスに関わる新たな不祥事が生じた場合審査を打ち切る」と条件を付け、審査継続を決めていた。
ここで今回逮捕された佐藤教授について、逮捕される前に処分しておかないと「新たな不祥事」ととられかねないという危機意識は東大側にはなかったようだ。というか、「ウチ(東大)が国際卓越研究大学から外されるはずがない」と高を括っていたのだろう。
実際、松本洋平文部科学大臣も、2026年2月3日の記者会見で「即座に審査を打ち切ることにはならない」としつつ「厳しい目が向けられていると認識してほしい」といった趣旨のコメントを出している。
有識者会議が出した条件を見る限り、審査を打ち切るのが当たり前だが、私の予想では文科省は東大を甘やかすことだろう。これで東大教授たちに倫理観をもてというほうがおめでたすぎる。
広尾ガーデンヒルズに愛人を製薬会社の金で囲う
昔から、東京大学は、逮捕さえされなければ不正に甘い。中でも医学部はひどかった。
ある教授は、自分の息子が私立の医学部に入るとき、製薬会社6社から1000万円ずつ寄付金(というか、医局宛てでなく自分宛ての寄付金だから、賄賂と思われる)を集め、その息子の学費に充てたという話を聞いたことがある。
私の若い頃にも、東大の老人科(当時)の教授が国家公務員の給料でベンツのSクラスとジャガーを乗り回し、広尾のガーデンヒルズに愛人を製薬会社からの金で囲っていたという疑惑を週刊新潮が実名報道をしたことがある。
その教授は名誉毀損でそれを訴えず、逮捕寸前と言われたが、ほかに収賄で逮捕寸前とされる放射線科の教授が自殺したこともあって、逮捕は見送られたそうだ。
すると、なんとその教授は、お騒がせしましたパーティみたいなものを製薬会社の金で開いた。「あきれたもんだ」という教授もいたそうだが、ほとんどの教授は喜んでそのパーティに出席し、豪華な食事を食べていたという。
それが東大医学部教授の実態だった。
今は、製薬会社の高額接待は禁止されているから、多少はましになっているようだが、モラルのなさは相変わらずだ。

