狂犬病を媒介するさまざまな動物

ところが、海外では事情が異なります。世界には、いまだ狂犬病が広く存在している国や地域が多くあります。狂犬病ウイルスを保有している可能性があるのは犬だけではなく、サル、コウモリ、アライグマ、キツネなどの哺乳類です。

そのため、海外で犬やサルなどにかまれた場合、速やかに医療機関へ駆け込む必要があります。狂犬病ウイルスが体の中に入ってからでも、その直後に病院で正しい処置を行えば、発症を防ぐことができるからです。

病院では速やかに創部を洗浄し、狂犬病ワクチンと狂犬病免疫グロブリンを投与します。免疫グロブリンとは、ウイルスに対する抗体を含む薬剤のことで、ワクチンによる免疫が立ち上がるまでのあいだ、ウイルスの増殖を食い止める役割があります。これらを組み合わせることが標準的な曝露後予防です。