相関図からは見えてこない各国の事情

イスラエルを含めた中東情勢をきちんと分析するという点で言うと、日本ではまだまだ中東研究の幅広さと奥深さが十分に認識されていない状況にあるだろうと私は理解していて、研究者はともかくとしても、特にメディアでのカバレッジが非常にお粗末な状況にあると考えています。

中東に関する日本の新聞記事でしばしば目にするのが、イスラエルとイランが対立している、またはサウジアラビアとイランが争っているなど、国家間対立が矢印で書かれているような相関図です。

しかし、中東情勢というのはそう単純ではなくて、極めて「ニュアンス」の強い関係があります。例えば、2023年にサウジアラビアとイランは国交を回復しました。この合意には日本の多くの方が驚かれたのですが、しっかりと中東情勢を見ている人からすれば驚きでも何でもありません。