“がん患者が少ない病”から生まれた丸山ワクチン

丸山千里博士
丸山千里博士(写真=Russianbob33/CC-BY-SA-3.0/Wikimedia Commons

丸山ワクチンは1944年、皮膚結核の治療薬として誕生した。生みの親は元日本医科大学学長の故丸山千里まるやまちさと博士だ。丸山博士は、皮膚結核やハンセン病の治療に打ち込むなかで、この二つの病気にはがん患者が少ないという共通点に気が付き、研究を始めた。

実際のがん治療に使われ始めたのは1964年。やがて、協力してくれた医師らから「がんの縮小がみられる」などの報告が相次ぐ。

ブームが起こり、すぐにでも厚労省から認可が下りると期待されたが、そうはならなかった。ただ1981年にはメーカーからではなく厚労省からの要請で「有償治験薬(患者が実費を負担する治験薬)」としての製造が認められ、投与を希望する患者や医師には、1クール(40日間)につき薬剤費9000円(消費税別)で頒布されるようになった。なお、薬剤費にはメーカーの製造費と、日本医大の治験協力費が含まれている。