「金利のある世界」になってから1年半

消費者物価の変化率を見ると、2021年9月、物価総合指数は前年同月の実績を上回り始めた。2022年4月には、物価上昇率は日銀の目標である2%を上回った。この間、政策当局の物価に対する基調判断も目まぐるしく変化した。それは、内閣府の月例経済報告から確認できる。

2021年1月、内閣府は消費者物価を「横ばいとなっている」と評価した。同年8月、「このところ底堅さがみられる」に判断を修正し、11月に「底堅さがみられる」に引き上げた。2022年3月には「このところ緩やかに上昇している」、5月は「このところ上昇している」、7月は「上昇している」と修正し、足元の評価も、物価は上昇しているとなった。