なぜ簡単な「偶数はどれか問題」を大人の3人に2人が間違えるのか

偶数・奇数の定義は、すべての小学5年生の教科書に、ほぼこのとおりに書かれています。この問題の正答率は、6年生が一番高く60%です。たぶん、小学校で「0は偶数だからね」と繰り返し先生に言われるからでしょう。つまり、6年生は学校で学んだ知識で「0」を選んでいるのです。

しかし、中学生の正答率は学年が上がるごとに下がり、中学3年生では28%です。教え込まれただけの知識は剥落しやすいことがわかります。誤答を選んだ生徒の約9割が「8」、「110」だけを選んでいます。高校3年間を通じて正答率は改善せず、ホワイトカラーの大人でも3人に2人は間違えます。