鈴木敏文特集に収まりきらなかった追加コンテンツをお届けします。(2020年10月5日レター)

人間心理を重視する行動経済学があらためて注目されている。ポストコロナ時代の「消費減少社会」では、先行きの不透明さから、消費はこれまで以上に人の心理によって大きく左右されるからだ。

一方、流通の世界で顧客の心理を読む「心理学経営」を実践してきたのが鈴木敏文・セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問(前会長・CEO)で、「行動経済学の考え方は私がこれまで実践してきたことと同じ内容が説かれている」と語る。そこで、ポストコロナ時代に求められる行動経済学のエッセンスを鈴木流心理学経営から抽出する。今回は、商品・サービスのレベルアップがこれまで以上に重要になっていることを示す。

(聞き手・構成=勝見明)