今回は、「ポストコロナの行動経済学」と題して、消費減少社会を乗り越えるための考え方をお届けします。(2020年9月21日レター)

現代の最先端テクノロジーといえば、次のようなデータ活用が想起される。「IoT(モノのインターネット)などで集積したビッグデータをAI(人工知能)などで解析して解を導く」。このビッグデータ解析のアプローチは、はたして、ポストコロナ社会でも活用できるのだろうか。

もちろん、企業の種々の業務・活動の合理化、コストダウン、リスク低減などについては有効だろう。しかし、消費者の購買動向や購買行動についていえば、きわめて疑問を感じざるをえない。注意すべきは、これまでに集積されたデータは、あくまでも過去のデータであるということだ。

(聞き手・構成=勝見明)