補助金は大きいが導入には課題も多い

「太陽光で副収入」への高いハードル
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「太陽光で副収入」への高いハードル

太陽光発電がブームである。自宅にソーラーパネルを設置し、家族の消費分を自家発電、余剰分は電力会社に売電すればプチ副収入も得られる。発電時にCO2を排出しないところも、最近流行のエコ精神に合致する。

しかし実際のところ、どれくらい「おトク」で「エコ」なのだろうか。リビングジャーナリストの中島早苗氏は、メリット・デメリットをこう語る。

「もし、太陽光発電を検討しているならば今が一番最適なのは確かです。個人宅に設置する場合、今なら現在1キロワットあたり7万円が国から補助金として支給されます。さらに各都道府県や自治体も独自に補助金制度を導入している。それらをうまく組み合わせれば設置費用はかなり節約できるはずです。例えば東京都新宿区のある家庭の場合、初期費用228万円のうち140万円は国や自治体からの補助金で賄えるので実質88万円で設置できるのです」

228万円の買い物が88万円で済むとなれば「おトク」感はかなりのもの。さらに政府は、「固定価格買い取り制度」をスタートさせる。これにより、個人宅で生産される余剰電力は現在の1キロワットあたり24円から、2倍の48円もの高価格で電力会社に売ることが可能になるのだ。

「この制度が導入されれば、先ほど試算した初期設置費用も4、5年で回収できる計算になり、やり方をうまくすればプチ副収入にもなるでしょう」

「しかし」と、中島氏はクギをさす。この制度にはあるカラクリも隠されているというのだ。なぜ一気に余剰電力を2倍もの価格で売れるのか。それは、その負担が太陽光発電を導入していない一般家庭にまで及ぶからだ。今後、電力価格はひと月当たり数十円から100円近く上昇することになる。現在日本で太陽光発電をしている家庭は全体の1.4%のみということを考えると、それ以外の98%近くの一般家庭にとって、不公平感は拭いきれない。