※プレジデント編集部で全国の1000人を対象にアンケート調査を実施。消費者にとって身近な小売り・サービスの22部門において、いまもっとも好きなブランドを選んでもらいランキングした。回答者は男女各500人、20~60代の各200人。(2010年・雑誌掲載当時)

総合スーパーと同じく、イオングループのマックスバリュが見事トップに躍り出た。同ブランドは、国内スーパーで最大の600店舗を、「北海道から沖縄まで幅広く展開」(イオン広報部)している。

マックスバリュは「スーパースーパーマーケット」(SSM)と呼ばれる大型スーパーマーケットとドラッグストアをコンビネーションさせた業態だが、アメリカのフード&ドラッグ(FOOD&DRUG)のコンビネーションストアを参考に開発されたといわれている。ジャスコと同じく、「品揃え」「立地のよさ」「価格」が人気の秘訣のようだ。

2009年には、同ブランドで都市型の小型スーパー「マックスバリュエクスプレス」を埼玉県川口市を皮切りに3店舗出店。店舗面積が1000平方メートル以下のコンパクトな売り場で、年中無休で営業、これまで弱かった都市部を中心に展開していく構えだ。イオンのプライベートブランド・トップバリュの野菜や果物、地元生産者から直接仕入れた新鮮野菜、築地市場から仕入れるまぐろなどを販売している。

イオングループでは、品質管理やサービスについて、社内資格も整備している。

「生鮮商品の管理について、厚生労働省認定のイオン鮮魚士やイオン農産マスター、さらに自転車整備士の資格を有するイオンサイクルアドバイザーなどの資格を整備して、サービス改善に努めています。今後も、有資格者数の拡大に努める予定」(イオン広報部)との構えだ。

しかし、「車ででも出かけたい」という評価を得た総合スーパーのジャスコとは違い、食品スーパーの場合は、「もし近くになければ他のブランドを選ぶ」という答えが圧倒的に多かった。選んだ理由に、「この地域ではこの店しかない」「近場にあり、値段が妥当」といった回答も目立っており、立地がいかに大切かを物語っている。

かつて1997年に倒産したヤオハン・ジャパンを前身とするマックスバリュ東海に関しては、顧客の大部分をもそのまま引き継いだ形となった。