※第1回はこちら(http://president.jp/articles/-/11861)

料理上手な息子にはいい妻が見つかる

子供の進路や結婚のマッチングについて話をしよう。

私たちが開発し、ニューヨークとボストンで用いられている公立学校選択システムでは、親が子供の進路選択について案ずる必要がないようにしている。以前は、子供を進学させたい高校を選ぶのではなく、入れそうな高校を選ばねばならず、親の負担が大きかった。

だが両市で行われている現行システムでは、親は安心して希望校選択に専念できる。進学したい学校の優先順位、学校側が受け入れたい生徒の優先順位、そして、住む地域と学校の定員を照らし合わせ、最適な組み合わせをコンピュータのアルゴリズムによってはじき出す仕組みだ。かつては、子供が第1希望の学校に落ちると大問題が生じたため、慎重に選ばねばならなかったが、今では、行かせたい学校を挙げるだけでいい。

高校を卒業しても、大学入学、就職、そして結婚と、人生における重要な意思決定は立て続けにやってくる。最適な選択をするために、わが子をどのように教育すればいいか。それは、労働市場と結婚市場の状況にかかっている。

もし娘がいる人なら、50年前だったら、「仕事と家庭を両立させたいなら、弁護士にはなるな」と助言しただろう。だが、フレキシブルな仕事が増えた今となっては、「心配するな。家事を手伝ってくれるような夫を探すことにまい進せよ。そうすれば、夫婦そろって弁護士としてやっていくことも可能だ」と、娘にアドバイスするのもいい。今や息子に料理の手ほどきをすることも、子育ての一環である。そうすれば、息子にいい妻が見つかる可能性が高いからだ。

私には2人の息子がいるが、1人は、結婚して、もう2年になる。相手の女性は、大学時代の同級生だ。息子がコロンビア大学に通い始めたころ、ある授業で隣同士になったのがきっかけだ。8年間の交際期間を経てゴールインした。