お金を増やすことに無駄なエネルギーを使っていないか

そしてこれは、お金を使って何かを手に入れることだけを意味するのではありません。お金を減らすことで「経験」という貴重なものを手に入れたり、人のために使うことでお金を減らしたりすることによって、大切な「満足」を手に入れることができます。

さらにいえば、無駄遣いをしたりしてお金を減らすことですら、有効な場合が出てくるのです。

私たちはお金に関しては、あまりにも表面的な効率性だけを意識して、それを増やそうとしていますが、じつはそのことによって、一番大事なライフエネルギーを無駄に消費しているかもしれないということに気付くべきだと思います。

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新しい富裕層が興味を持っているもの

2022年1月2日の『日本経済新聞電子版』に、非常に面白い記事が出ていました。

主に30~50代で、「新富裕層」といわれる人たちが増えてきているようです。これは自分が起業した会社のIPO(株式公開)などによって、大きく資産を増やした人たちのことです。

実際に私もそういう人を何人か知っていますが、いずれも数百億円の資産を保有しています。もちろんその大部分は自社株であるため、それらの資産を一度に現金化することはできませんが、ときおり一部を売却して、他に投資をしたりしているといいます。

こういう新しい富裕層の人たちが興味を持っているものとは何かというと、「新興企業への出資」「現代アート」「教育」といった事柄なのだそうです。

これに対して、50~80代に多い従来の富裕層が関心を持っているのは、「資産運用」「節税」「相続」といった項目です。

これは単なるイメージにしかすぎませんが、比較してみると、新しい富裕層の方がスマートな感じがします。旧世代の富裕層は、功成り名を遂げて資産家になっても、相変わらず「我欲」に凝り固まっているような印象を受けるからです。