年代が高くなるほどヤフーユーザーが増加

検索方法のジェネレーションギャップについて、同様の結果が出ている調査がある。

GO TO MARKETの「Web検索サービスに関するアンケート調査」(2022年12月)によると、全年代における検索でもっとも使うサービスはグーグル、ヤフー、YouTube、Instagram、TikTokの順番になった。

10代、20代ではグーグルが最多、次いでYouTubeという結果に。グーグルは全年代で利用割合が高く、ほぼ4割前後となっている。

一方ヤフーは、10代は13%だが50代は40%と、年齢が高くなるほど利用割合が高くなっている。40代、50代では、他の年代と違い、ヤフーとグーグルの「2強」が拮抗きっこうしている状態だ。

ヤフーが年齢の高いオトナ世代によく利用されているのは、「Yahoo! JAPAN媒体資料」(2022年3月)でも明らかだ。月間アクティブユーザーは約8400万人で、ユーザーで最も多いのが50~64歳の26%、次いで40代と65歳以上が20%と、40代以上が全体の66%を占めている。

出典=ヤフー株式会社「Yahoo!JAPAN媒体資料(2022年3月改訂版)」P16

「ヤフーでネットデビュー」のまま

では、なぜこのようなことが起きるのだろうか。

一般的にサービスの利用状況の違いは、スマホに触れられる時間の長さ(有職者・学生・主婦等)、連絡する相手(固定・不特定)、利用する目的(エンタメ・SNS・コミュニケーション・健康管理・就活・勉強・仕事・情報収集など)、利用端末(スマホ・パソコン・タブレット)などに影響を受ける。

それだけでなく、初めに使ったサービスにも大きな影響を受ける。50代のある女性は、検索サービスといえばヤフーしか使わない。

「ヤフーに慣れている。ニュースも見られるし、ショッピングもできる。グーグルはシンプル過ぎて何をしたらいいのかわからない」

女性のネットデビューは、若い頃にパソコンでヤフーからだった。Yahoo! JAPANは1996年に「ディレクトリ検索」と「キーワード検索」の提供を開始した。グーグルが日本語による検索サービスを開始したのは、それから4年後の2000年だ。