「5回も会ってるんだから」は理由にならない

男性は38歳で、さばけた明るいタイプの方。女性は私の相談所の会員で、33歳。非常に真面目で、男性に対しても慎重。そして、とてもきれいな方でした。彼女と出会った彼は、一目惚れ状態で猛烈アタックを開始。

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彼女の方は慎重ながらも徐々に心を開いていき、「彼と一緒にいるととても楽しいです。このままいいおつきあいを続けていけたらいいですね」と、恥ずかしそうに報告をしてくれていました。ところが、順調に“仮交際”が進み、お相手から“真剣交際”への打診があった頃、その女性が、硬い表情で面談にやってきたのです。

聞けば、前回のデートで彼は、何も言わずに手をつなごうとしてきたそうです。驚いた彼女が手を離すと、彼はこう言いました。「恥ずかしがらなくて大丈夫だよ。さ、つなごう!」そこで彼女が、まだそんな気持ちになれないことを伝えたところ、彼は呆れたような表情で、こう言い放ったそうです。

「えーっ、まだダメなの!? だって、僕たちはもう5回も会っているんだよ。手ぐらいつないでおかないと、“真剣交際”に入れないんじゃない?」

一連の対応に、彼女はショックを受けました。とはいえ、彼を好きな気持ちももちろんあるため、結局は迷いながらも“真剣交際”に入ったのですが……。「彼の歩調に、うまくついていくことができなそうです」と、すぐに交際終了の希望を出してしまいました。お相手の男性は非常に未練を残していましたが、全ては後の祭り。彼女の気持ちが変わることはありませんでした。

タイミングが良くても気持ちがなければ意味がない

彼は、手を解かれた時点でやめるべきだったのです。“手を解いた”は、「嫌」のサイン。しかも彼女は、それをはっきり言葉でも伝えているのです。にもかかわらず、強引に自分のペースで進めては、“気持ちをわかってもらえない”と思われて当然でしょう。

「100日結婚」のスケジュールだけに重きを置くならば、確かに私も、“真剣交際”に入る前、ちょっとしたスキンシップでお互いの距離を縮めるのはいいと思います。5回目のデートも、ちょうどいいタイミングだったことでしょう。

しかし、何度もお伝えしているように、それはあくまでお互いの気持ちがあってのこと。本章で私がお伝えする、女性の気持ちを読み解く方法も絶対のものではありません。しかし知っておけば、女性からのサインはぐっと読みやすくなるはずです。

ぜひ、皆さんが女性の気持ちを知りたいと思った時などに、参考としていただければと思います。まずは、行動を通して女性の気持ちを読み解くという、メインの方法からお伝えしていきましょう。