レアアースは地球上の様々なところに存在するが、その採掘から精錬までに生じる莫大なコストを背負える存在は、現状、中国だけだ。ゆえに、中国は世界のレアアース供給の9割を担っている。その中国は、外交手段としてレアアースの供給に制限を加えることがよくあるため、EUはその影響を軽減しようと自主鉱山の開発を急いでいる。

EUは欧州域内ならびに近隣の東欧、アフリカ諸国でレアアースの自主鉱山を開発しようと模索しているが、それには多大なマネーが必要となる。EUは、そのスポンサーに日本がなることを期待している。しかし、日本自身がかつて石油公団で失敗したように、鉱山開発はリスクが極めて大きく、そのマネジメントには神経を配る必要がある。

それに、鉱山そのものの開発に成功しても、精錬までのコストが莫大となり、経済性に見合わなければ、計画は頓挫する。仮に計画が成功するにしても、日本が十分に権益を確保できなければ意味はない。日本からすれば、遠く離れた欧州やアフリカの鉱山開発に出資するのだから、輸出規制が敷かれるようなことなど、あってはならない。