イラン女性のスタイルを真似るのは楽しいが…

そんなことを思いながら空港のトイレに入り、鏡の前でスカーフの巻き方を検討した。

スカーフのふちを耳にかけてあまさん風にすれば、落ち着きがいいだろうか。両端はあごの下で結ぶべきか、背中に流すべきか。正直に言うと、このときわたしはちょっとワクワクしていた。政治的イシューを超えて、ファッションの工夫は楽しい。鏡に映る自分のスカーフ姿が新鮮だった。つまりこれはイラン女性のコスプレをする楽しさであって、あくまでもスカーフの強制が非日常だからのんきなことが言えるのだ。ということもちゃんとわかっていて、それでもやっぱりどこか浮かれていた。