逃げ回る子を的にするのは教育上アリなのか

Q(ある教員からの声):ドッジボールは子どもたちにとても人気がある種目です。みんなが好きならば、みんなで一緒にやることも特に問題ないのではないですか?

A【現役小学校教員・松尾英明】人気があることと、すべての子どもにとって良いものであることとは、同義ではありません。確かにドッジボールは一部の子どもにとって楽しい遊びであり、エネルギーを発散する手段にもなります。

ドッジボールをしている女の子。狙いを定めて…
写真=iStock.com/paylessimages
※写真はイメージです

しかし、その一方で、この種目によって苦痛や不安を引き起こされる子どもたちがいる事実を見過ごしてはいけません。

まず、ドッジボールがもつ独自の特徴を考えてみましょう。ドッジボールは、強い子どもが優位に立ち、弱い子どもを「的」にするという特徴的構造をもっています。これは、狩猟や攻撃的な行動を模倣した遊びの形態であり、社会で必要とされる「思いやり」や「協力」といった価値観とは逆行しています。また、ボールを受ける際の身体的な痛みや、逃げ回るだけの「消極的参加」に追い込まれる子どもが存在することも、教育的な視点から見過ごせません。

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