少子化と物価高で出産費用の値上げは不可避
しかし、少子化が進む今の日本では、分娩数自体があまりにも急激に減っています。出生数は、昭和24(1949)年の第1次ベビーブーム時は269万人、昭和46(1971)年の第2次ベビーブーム時は209万人だったのに、2016年には100万人を割り込み、現在ではなんと70万人を割り込みました。予想以上のスピードで少子化が進んでいるのです。
基本的に産院の収入は「出生数×単価」で成り立っているため、出生数が減った現在では、すでに経営が大変だという施設も少なくありません。昔、大ヒットした『白い巨塔』という医療ドラマには、非常に裕福な個人産院の経営者が登場しましたが、それは赤ちゃんがたくさん生まれていた1960年代に書かれたものだからなのです。今では、なかなかあり得ないことでしょう。
現在の少子化かつ物価高に対応するには、出産費用の値上げは確実に必要です。ところが、保険診療となれば自由な価格設定はできず、結果として赤字がかさみ、分娩の取り扱いをやめざるを得ない施設が増えることが予想されます。実際、医療機関の58%が、出産費用が保険適用になれば、分娩の取り扱い中止を検討するという調査結果もあり、出産できる施設が減るリスクは高いのです。
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