あっさり受け入れられると拍子抜けする

こういう場合、自分の理屈より相手の感情を優先するとどうなるでしょうか?

和田秀樹『「困ったあの人」に感情的にならない本』(プレジデント社)
和田秀樹『「困ったあの人」に感情的にならない本』(プレジデント社)

B君と向き合ったときに、「彼が言い訳をするのには、彼なりの理由があるのだろう。気が済むまで言い訳をさせてみよう」と考えてみてはどうでしょう。たとえば他人のせいにしたら、「ふーん、それはひどいなあ……」と、納得してみせましょう。

「じゃあ、C君(この際、C君がスケープゴートになってしまいますが、それはいったん脇に置いて……)が悪いんだ。B君がちゃんとやっていたのに、C君が邪魔したんだな」
「D社の担当もひどいなあ(これもスケープゴート)。君の説明を全然、聞いてなかったんだ」

あなたの側から、もしそんなことを言ったらどうなるでしょう?

B君は拍子抜けし、「それほど極端でもないんだけど……」と思うことでしょう。そうしてつい、「わたしの説明も曖昧あいまいだったんですけど」と漏らしたりするかもしれません。

そうなったらしめたもの。あなたは「きちんとした説明が大事だね」と締めくくることができます。

押してもダメなら引いてみよう

また、しかめっつらで腕組みをして、「いい加減なことを言うな」と威圧するような態度ではなく、言い訳をニコニコ笑って聞くという手もあります。

これをやられると、ちょっと気味悪くなります。

「おかしいな。いつもなら『言い訳するな』って言うのに……。もしかして全部お見通しってこと?」

そんな不安が生まれ、つい自分から「でも、今さら何を言っても言い訳ですよね」と認めてしまうかもしれません。

これは、相手が感情的に敵対していないとわかれば、素直になれるからです。自分の意見が受け入れられてもらえると、人は気持ちが落ち着いてきます。つまらない意地を張ることもなくなるのです。そこを上手に突くのです。