トランプ大統領に振り回される日本

こんなトランプ大統領に日本も振り回されている。赤沢亮正経済財政再生相は5月25日に3回目の訪米から帰国したが、まったく合意には至っていない。初回こそホワイトハウスの大統領執務室に呼ばれて、「MAGA(Make America Great Againの頭文字)と書かれた赤いキャップを被って写真に納まるなど、上機嫌だったが、3回目では交渉のカウンターパートナーのはずのベッセント財務長官にすら会えずじまい。ラトニック商務長官、グリア通商代表部(USTR)代表と会って、「前回以上に率直かつ突っ込んだやりとりができた」(赤沢大臣)と成果を強調したが、米国側に揺さぶりをかけられていると見ていいだろう。

第1次トランプ政権の時には、副総裁だった麻生太郎氏とマイク・ペンス副大統領の日米対話に持ち込み、時間稼ぎを行なった。この成功体験から、今回もしぶとく時間稼ぎをするのが日本側の戦略だが、先行きが読めないことによる実態経済への影響が出始めていて、前回の教訓が生きるのかどうかも不確実になってきた。

金融グラフの上に立つ疑問符
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自動車メーカー各社の業績見通しは前代未聞の状況に

日本の自動車メーカー各社が発表した2025年度の業績見通しは、まさに前代未聞の状態になった。日産自動車は売上高が0.1%減る見込みとしたが、最終利益については「未定」。マツダとSUBARUに至っては、売り上げ、最終利益とも見通しは「未定」とした。業績好調が続いていたトヨタ自動車は、売上高こそ1%の増加としたものの、最終利益は3兆1000億円と34.9%の減益見通しを発表、米国への依存度が高いホンダは売上高が6.4%減少、最終利益は2500億円と何と70.1%の減益見通しを出した。