バブル時代と現在との「3万円超え」の違いとは

投資家の期待値(PER)は、バブル経済の時期には70倍までふくれ上がりました。コップに注いだビールにたとえると、1がビールで70が泡(期待値)、ほとんどが泡という状態でした。液体(実際の価値)は、2024年はバブル期の高値を更新して4万1000円を付けましたが、バブル時代の浮かれた泡とはわけが違い、期待値は約17倍と実態が伴う結果です。

アベノミクスが立ち上がった13年は、利益が1株当たり約700円でした。そこから試行錯誤をし、金融緩和を実施して好業績になったり、コロナ禍で株高になったりするなど、自分で稼ぐ力が高まった結果だと思います。

米国も同じです。例えば、S&P500(スタンダード・アンド・プアーズ500。米国の株価指数)の1株当たり利益と、投資家の期待値を掛け算しますが、S&P500はPERが20倍を超える高い値であることが日本と異なります。が、EPS×PERで米国株も予測ができます。

米国の値動きを見る場合は、FRB(米連邦準備制度理事会)の方向性や決定事項にブレがないか、こまめにチェックしておくことのほうが重要です。ただし、FRBの雇用統計や物価の見通しなどを日々チェックするのは大変で、そこから値動きを予測するのは難しいのが現実です。ここから先の深い予測は、プロの分析を参考にするのがいいでしょう。ただ、見た目の株価の上下に心を惑わせるのではなく、株価の変動の根拠となる部分を知っておくことで、冷静な目で動きを見ることができるのです。

さらに、ワンランク上の株価の読み解き方として、CPI(消費者物価指数/Consumer Price Index)を見る方法もあります。FRBが考える米国の潜在成長率をどれぐらいに想定しているか。さらに、現在の金利をどこまで落としたいのか。この数字がどうなるか、ブレがないかなどを確認することが、株の値動きを読む判断材料になります。

実際、FRBは、23年に2.5%だった政策金利目標を2.6%に引き上げました。なぜじわじわと、政策金利目標を引き上げ続けているのか。それだけ米国の物価上昇圧力が強く、中立値を上げざるを得なかったのだろうと推測します。