「異世界転生」が好まれた時代背景
約40年前の『ドラゴンクエスト』、30年前の『ロードス島戦記』、20年前の『ファイナルファンタジーⅦ』……。もはや日本人の基礎教養ともいえる「西洋ファンタジーRPG」というジャンルは、長きにわたり語られ、また練りこみ続けられてきた。
この10年で、ライトノベル『ソードアート・オンライン』を皮切りにゲームの世界観の中に入り込む物語が百花繚乱となり、また現代の知見をそのまま異世界に持ち込む“異世界転生”モノが大量に産まれた。
転生した世界で自分だけがスマートフォンを使えたり、ゲームのロジックや特殊効果を見てハックしていくような物語は、“現実逃避”や“子供じみた妄想”のように語られることが多い。だがそれは「コツコツとした努力が報われる」というゲーム世界の平等性や成長物語を、新しい世代が渇望した結果のように私は感じる。
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