2024年下半期(7月~12月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお届けします。老後部門の第5位は――。
▼第1位 「ゴミ屋敷になる家」は風呂場でわかる…老後のひとり暮らしが破綻する人に共通する「ゴミ屋敷化のサイン」
▼第2位 尿パックの管が外れてグショ濡れ、枕元に便の塊…壁を茶色に汚した老義母を巡り長男嫁が夫に吐き捨てた台詞
▼第3位 「白い歯に血が固まった茶色がびっしり」ひどい痛みを耐え抜いた50代夫…逝く前の"死前喘鳴"聞いた妻の胸の内
▼第4位 どんな"勝ち組"でも威張れるのは65歳まで…和田秀樹が高齢者専門の病院で見た「孤独な老後を送る人」の特徴
▼第5位 なぜ「がんは幸せな病気」と言われるのか…末期がんの森永卓郎さんが「そのとおり」と実感するワケ
※本稿は、森永卓郎『がん闘病日記』(三五館シンシャ)の一部を再編集したものです。
川勝平太知事の職業差別発言に思ったこと
静岡県の川勝平太知事(当時)が2024年4月1日、県庁職員への訓示のなかで次のように述べた。
「県庁というのは、別の言葉でいうと、シンクタンクです。毎日毎日野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違って、基本的に、皆さま方は頭脳、知性の高い方たちです」
この発言に対して、「職業差別だ」「職業に貴賎はない」といった世間からの非難が殺到し、川勝知事は発言を撤回するとともに、辞意表明を余儀なくされた。
たしかに世間の反応は当然のことなのだが、私の受け止めは違っていた。
「この人は農業をやったことがないんだな」
私はそう思ったのだ。実際にやっていれば、農業がいかに知的な仕事かということが自ずとわかるはずだからだ。
コロナ禍で取り組んだ「一人社会実験」
新型コロナウイルス感染が広がった2020年、厳しい行動制限のなかで、私も多くの仕事がキャンセルになったり、リモートワークに変わった。
そのため自由になる時間が大幅に増えた。一方、それまで毎週のように通っていた群馬県昭和村の体験農業も感染予防のために参加できなくなった。
新型コロナがいつ落ち着くのか見通しがつかない。そこで私は「一人社会実験」に取り組むことにした。
それは、どれくらいの面積の畑をやれば、家族が食べられるだけの野菜を自給できるのかということだ。