大学受験の勉強は小学生のときに完成する

このように楽しみながら多くの本を読む習慣を身につければ、勉強を仕事のようにこなすことになってからも力を発揮する。うちの子たちはSATを受けるときも、特別な勉強はしなかった。ただ試験の形式を調べて、その練習だけやれば十分だった。つまり、SATで高得点を取る力は、小学生のときに完成するわけだ。大学や大学院でも、勉強に押しつぶされず、楽しむことができた秘訣もここにあった。幼いうちから遊びの一種として勉強してきたから、勉強が苦痛ではなかったのだ。

卒業帽のミニチュアとボトルに入った鉛筆
写真=iStock.com/William_Potter
※写真はイメージです

子どもが楽しんでできるようにアプローチする

勉強に没頭するまでの時間を短縮できたのも、また1つの成果だ。小学生のうちから読書の技術を習得したので、あまり本を読まない子よりも勉強内容を素早く把握できた。

シム・ファルギョン『3人の娘をハーバードに合格させた 子どもが自ら学びだす育て方』(かんき出版)
シム・ファルギョン『3人の娘をハーバードに合格させた 子どもが自ら学びだす育て方』(かんき出版)

学問というものは、どんな分野でもある程度のつながりがある。だから本で見聞を広げた人は、自分の分野の勉強をするときも、他の分野に関連づけて考えることができる。

わが子たちは口々に、勉強は簡単で面白かった、勉強ができたおかげで好きな仕事に就けた、嫌々勉強したことは一度もなかったと言う。わが子たちは皆、勉強を遊びのように楽しく始めたため、それは乗り越えるべき高い壁ではなく、面白いスノーボードのようなものだったのだ。

小学生での学習指導は、何よりも子どもが楽しんでできるようにアプローチするのが効果的だ。親が知恵を出して遊びのような勉強法を開発し、子どもが時間が経つのも忘れて楽しみながら、主体的に学べる方法を見つけるべきだろう。

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