二毛作を復活させよ

以前は、麦を収穫した後の6月に田植えをしていた。

それが兼業化によりゴールデンウィークの期間になり、二毛作は消えた。田植えを元に戻し10月にコメを収穫すると高温障害はなくなり、麦の生産が増加し食料自給率は70%まで上がる。

国民のために政府が行うべきことは、減反廃止、直接支払い、二毛作復活である。

石破政権は減反を廃止できるか

総理となった石破茂氏は、かねてより減反廃止と直接支払いという政策を提唱してきた。総裁選挙でも、「補助金を払ってコメ生産を減らすことはおかしい、直接所得補償をすればよい」と主張した。コメが不足し値段も上がっている今は、改革実行の絶好のチャンスである。

しかし、これは石破氏の持論である「一内閣一仕事」に匹敵する改革となる。小泉内閣の郵政民営化と同程度の仕事である。総理として、それを実行できるだろうか? 食糧管理制度の下政府がコメを買い入れていた時代、政府がコメの買い入れ価格(生産者米価)を下げようとすると、自民党などから選挙があるという理由で拒否されてきた。10月にも総選挙が予定されている。

しかも、総理が単独で改革を実行できるわけではない。コメ政策に影響力を及ぼすと考えられる森山裕幹事長や小野寺五典政調会長は、農林族議員でもあるうえ、必ずしも農政改革に前向きではない。党の幹部だけでなく選挙地盤が弱い他の自民党農林族議員やJA農協を説得しなければならない。国会論戦になれば、民主党の戸別所得補償との違いも説明できなければならない。農相に相当な知恵と覚悟と腕力が必要とされるが、農林水産大臣に起用される小里泰弘氏は石破氏の主張を実現できるだろうか?

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