大変なことになっている自由民主党の総裁選2024。
初めに書いておきますと、割と近くで見ていた岸田文雄さん、てっきり総裁選への出馬は超絶意欲的で再選目指してやる気100%でガッチリ頑張ると見込んでいたんですよね。俺たちの岸田文雄、人気がなくて何をしたいのか良く分からない以外は割とよくやっているし、衆議院も来年の任期満了まで引っ張れればどうにかなるんじゃないかと。
そしたら、かなり本音で「派閥政治を終わらせ、(岸田さん)自身が身を引くことで自民党を変える決断をする」というムーブになってしまいました。えっ、どういうことなの文雄!
日頃あれだけ岸田文雄批判で『増税メガネ』やら『検討使』やらとさんざん揶揄してきたメディアさんサイドも、いざ岸田さんが辞めるとなるとしおらしく「でも、やっぱり岸田文雄っていろいろ頑張ってたよな。あれもこれも実現したし」って言い始める始末。いや、いま褒めるんなら在任中にもっとちゃんと評価してあげろよな。
なもんで、完全な追い込まれ辞任にはならず、総裁任期満了での勇退となった岸田文雄さんは、まだ67歳の「若い元総理」として、自由民主党がこれからなんかあったときにまた登板できる人材ストックとして鎮座ましますことになります。その点でも、引き際が潔かったのは岸田文雄一流の美学だったと言えましょう。
情勢としては、小泉進次郎さんの出馬表明で一気に小泉本命に。マジかよぉー。確かに43歳で若いし刷新感はあるけど、真面目で誠実な人柄はともかく能力には疑問符が付くうえ、長老をバックに世襲4世のオールド自民党そのものという本質は変わらないんですけど、大丈夫なんでしょうか……?
勝馬探しに奔走するいつもの「麻生さんムーブ」
そういう長老主導の派閥政治からの脱却をするために、別に本人の咎ではない政治とカネの問題で、自らの金看板でもある宏池会さえ解散してしまった岸田文雄さん。しかし、今回の総裁選では派閥を解散したがゆえにキーになる自民党古参長老4名の動きに改めて注目が集まっています。
ひとりはご存じ志公会(麻生派)を率いる麻生太郎さん(83)。相変わらずダンディでご健在な一方、幕下に総裁候補の一角・河野太郎さんを抱え、また麻生派の実力者・甘利明さんが小林鷹之さんを支援、そして俺たちの幹事長・モテキングこと茂木敏充さんからの支援依頼を蹴っ飛ばすなど、いわゆる麻生さんムーブを敢行しており勝ち馬探しに奔走しています。
ご本人も周辺も、みんなが言うほど「キングメーカーになりたい」というよりは派閥を維持するために勝ち馬に乗らないとせっかく大きくした船が沈没してしまうという危機感のほうが強いんじゃないかと思ったりはします。